プロモーションアドバイザー派遣

プロモーションアドバイザーを新潟県南魚沼市に派遣しました!

 2019年2月、新潟県南魚沼市にプロモーションアドバイザーである一般社団法人ハラル・ジャパン協会の佐久間朋宏代表(以下「アドバイザー」という)を派遣しました。今回の派遣は、ムスリムインバウンドを受け入れるための体制整備、誘客に繋げる手法について、プロモーションアドバイザーに現地を視察したうえでアドバイスをいただきたいという南魚沼市及び同市ムスリムインバウンド推進協議会の依頼に基づき行われたものです。

 当日は最初に宿泊施設関係者、飲食事業者、市職員等を対象にムスリムインバウンド観光の可能性について勉強会を行いました。

 アドバイザーは初めに3つのキーワード「国際大学」、「雪」、「食べ物」を示し、市内の国際大学は財産であること、雪はムスリムに対して大きな売りになること、食べ物の対応は難しくないことを説明しました。

 その後、ムスリム市場の可能性や受け入れるうえでのポイントなどを説明し、ムスリム対応の好事例についても紹介しました。受講者からは随時質問も寄せられ、市内事業者の関心の高さがうかがえました。

勉強会の様子

 勉強会の後には、学生の約6割がムスリムという国際大学を視察。売店ではムスリム対応の商品を確認しながら、「ハラル認証は必須ではなく情報開示が重要。本人が判断できる環境を整えることが必要」などと述べました。学生寮内ではトイレやお祈りスペースなどを確認し、ムスリムがお祈りする際のやり方、特徴などを紹介しました。

 また、ムスリム対応を積極的に進めるスーパーも視察。店長が国際大学のムスリム学生のために対応を進めているとのことで、商品の情報開示が的確になされており、「全国的に見てもここまで対応が進むスーパーは他にはない」とアドバイザーも感心している様子でした。

 

 

  1日目の晩にはムスリム用に準備中である弁当をいただきながら市担当者、ムスリムインバウンド推進協議会の方と意見交換を行いました。この中で「弁当の味はムスリムにとっては少し薄いが、チリソースなどを用意して自分で調節してもらえば良い」、「冷たいものより暖かいものを好むので電子レンジを用意すると良い」など食事に関する助言をしたほか、女医さんのいる病院の指差しマップの作成、アクティビティの開発などムスリムインバウンドの受け入れ体制、誘客に関わることにも触れました。

  2日目には宿泊施設2件を視察。食事内容、礼拝方法及び入浴方法について確認し、「ノンポーク、ノンアルコールを表示することにより、ハラル認証はなくても勉強しているオーナーという印象になるので効果的」、「部屋にシャワーがあるので今の設備で問題ない」などとムスリムを受け入れるうえで大きな投資は必要ないことを強調しました。また、ムスリムインバウンド推進協議会の方からは、「この宿のレベルで受入可能ならば、他の宿泊施設でも受け入れることができそう」という声も聞かれました。

 

 アドバイザーは派遣を通してムスリムインバウンドの受入は難しくないこと、南魚沼市は雪、国際大学等ポテンシャルが高く可能性を秘めていることを強調していました。それを受けて、市担当者及びムスリムインバウンド推進協議会の方からは「今回のアドバイスでやるべきことは見えた。行政の動きにうまく民間事業者を引き込みたい」との力強い意見も聞かれ、本派遣により市の取り組みが後押しされたように思います。

 

【参考:派遣の行程】

日程

場所

1日目

13:30~14:30

ムスリムインバウンド観光の可能性についての勉強会

15:00~16:30

視察(国際大学、スーパー)

17:00~17:30

市長と面会

19:00~20:30

意見交換(ムスリム対応を進める予定の弁当を食べながら)

2日目

 9:00~10:00

視察(宿泊施設2件)

10:20~11:00

視察の総括、意見交換

 

 クレアでは、自治体のプロモーションの企画段階において相談対応や専門的な助言・情報提供を行うプロモーションアドバイザー制度は随時募集しております。セミナー講師としてのアドバイザー派遣も行っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

 

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